父へ 私とあなたの人生は違うのだと何度も告げても伝わらない思いを記す

両親と話し合う機会が2回ほどあった。
1回目は、退職の報告、つきあっている恋人がいること、同棲したいこと、の報告だった。
2回目は、相方と一緒につきあっている旨、挨拶に行った。

その2回目で、私は両親とは見ている世界が全然違うことを痛感した。
そしてそのことは、私にはわかっているけれど、親はちっともわかっていなかったのだ。

親が見ている世界は、「社会は厳しくて、つらくて、義務と責任を背負って生きていく世界」だった。
家族を養うために20代後半から、つい昨年まで50年近く自分の親や兄弟に仕送りをし続けた父には、そういう世界だったに違いない。
親が得る年金よりも多く仕送りしないと扶養家族として組み込めない、と会社に言われた。
自分より20歳近く離れている弟や妹の学費や生活費も、仕送りし続けてきた。
自分たちの生活、私と弟という子供二人を抱えて、普段の給料では赤字でボーナスでうめたりしながらやってきたそうだ。
「お金がない」「今月も赤字」という言葉は耳に入ってきたが、それがそういう理由でお金がないとは思っていなかった。
母も結婚してから、突然父のそういう仕送り生活に巻き込まれ、思うところは結構あったはずだが、黙って支えた。
私はそういう二人の行動をすごいことだと思うし、真似できないことだと思う。
それほどのことを子供には見せずにやりつづけた姿は立派だと思う。
そしてありがたいことのだと思う。私は私立の大学に通ったので学費の負担は大きかっただろう。

そんな父と母、二人にとって「お金で苦労しない生活をすること」が子供にとって幸せなのだと思っている。
会社員として勤めて続け、厚生年金と、老後に備えてその他もろもろ年金などを積み立てて、老後に生活に困らないで生きてほしいらしい。

正直2回の話し合いのうち、9割がこの話だった。
父の必殺「新聞記事印刷」も発動された。
父は昔から、子供の興味とか一切関係なく「いいことを書いてあるから読みなさい。」と勝手にコピーしておいていく人だった。
(弟はどうかしらないが、私はちらりと目を通して、捨てた。)
2002年の日経の新聞記事が印刷され、「老後の生活を失敗しないために」と書いてあるシミュレーションが渡された。
いわく「私が何も考えず、仕事を選んではやめていて、人生設計を何も考えていないから。」だそうだ。

相方にも渡されたときには、恥ずかしくて死ぬかと思った。
2002年って、私が高校生の時の記事だし、それって今参考になるのか??

idecoもやってるし、貯金もしてるといっても「毎月いくら支給されるんだ、わからなかったら意味がないだろ。」と。
でもそんなこといったら、私がこれまでに払い続けてきた年金は、私のために積み立てているわけではない。
今の時代、少し先の時代の年金生活者に払われているんじゃないのか。
私が払った額がイコール手元にくることはない。

私は30~50年後の自分の生活を安定させるために、今やりたいことを全て捨てないといけないのか?と思う。

彼らにって会社員という職を捨てて、やりたいことに挑戦する私は
「誰にでもできる、趣味同然で、小遣いも稼げるかわからない、成功なんてするわけもない道へ向かう愚かな娘」にしか見えないらしい。
もしも私が困って飢えて苦しんで死ぬとしても、もうその時に親はいない。とっくにいない。
それとも私が親と同じように「親に仕送りをする」ことができないことへの怒りを、私の罪だと思わせたいのだろうか。

そういう世界からみたら心配だろうけど、私は大人だし、自分で決めたのだから、と何度も繰り返した。
でも全く届かなかった。
親の経験、周りにいる会社員として生きた人々、権威のある人が「失敗しかしないからやめろ」といった話、新聞の話、
そういうことを基準に「お前が考えている世界なんてあるわけない。お前は失敗する。不幸になる、苦しむ」と言い続けるのだ。

私には私の経験があり、私の周りにいる会社員の人、フリーランスで生きている人、派遣社員をしている人、ブログやネットで知る経営者の話、そういう基準がある。
親にはのぞきみることがない世界が、確かにある。

確かに私が成功するかどうかはわからない。
成功したいと思って挑戦するけれど、挑戦が今願っている通りの成功になるかどうかはわからない。
でもなんで挑戦する前に「飢えて苦しんで死んで、不幸になる」と決められなければいけないのか。
「親だから心配しているの」という言葉は心配という言葉を盾にして、子供の未来を踏みつけてると思えないのだろうか?

「これ以上私を檻の中にいれないでくれ。」
と面と向かっていったときに、父は初対面の相方がいるのを忘れて激高した。
「何を言ってるんだ、お前は。親に向かって。」

お父さん、私はあなたと同じ世界に生きたくない。
23歳まで家にいて、あなたのお金で生活している自覚が小学生ぐらいの時からあって、やりたいことを多くは望まなかった。
あなたのいう「家族に対する義務と責任」をずっとはたしてきた。
周りの友達とそのせいで、自由に遊べなかった。話題もあわなかった。サークルもやめた。
あなたのいうOKのラインでアルバイトを見つけた。髪も染めなかった。

私はあなたのものではない。親だから子供を導ける時代は終わった。
あなたも大人で、私も大人だ。
私の人生を勝手に決めないで。
不幸になるとか、会社を3社辞める責任感のない娘だとか、成功しないとか。

私はあなたの人生が幸せかどうか知らない。幸せならそれでいいと思うし、幸せでないなら気の毒だと思う。
義務と責任を全うするのが幸せなら、その人生をこれからも歩んでいけばいい。
幸せでないのなら、義務と責任の人生をようやく終えたのだから、好きに生きたらいいと思う。

でも、私は同じような人生を歩きたくない。
私は私の見える世界を信じて、道を決めて歩いていくと決めたのだ。

このブログをあなたが読むことはないだろうし、読んでも「親に対する暴言だ」ときっとこれまで通り怒るだろう。
(昔思いの丈を手紙に書いたときに、そういいましたね、私が毎日辛くて自殺したいと思っていた時)
私が仕事を真面目にやって心身調子を崩したことを「責任感がないから病むんだ。」といった。
「それは私に対して失礼じゃない?」といっても、「失礼なことは言っていない。」といいましたね。
あなたにとって私は理解のできない存在なのだ、けれどそれでもいい。

私の人生が失敗だと思うのなら、それでもいい。
私はあなたの価値観とは違う価値観を持っている。
あなたの子供だけれど、違う考えと、違う世界を見て生きている。

あなたの世界に巻き込まないでほしい。

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蒼(あおい)

蒼(あおい)

【真夜中のブロガー】 ●小さいころから自分が書いた文章で生きていきたいと思う会社員(接客業10年以上) ●実生活では本当の自分をだせず、ネット弁慶だったことから、大好きなblogで当時のファン友達を失うという大失敗を経て、それでもなお、文章で自分を表現すること、人に喜んでもらえるようなものを書きたいと挑戦中!! ●接客業を通しての仕事観、日々の雑感などを中心にほぼ毎日更新中。 ●夢は小さいころから変わらず本を出すこと!「何か語らないときっと後悔する」っていうサブタイトル通り、時代に爪痕を残せる人間になります!よろしくお願いします!! twitter:@yazumi_aoi